私たちは、2009年にカンボジアのトロペアントム村にイキイキスクールという2つの教室だけの小さな小学校を建設しました。
当時は、個人(現代表理事:加藤大地と現理事:加藤由紀子)としてたくさんの方の協力を得ながら手探りの作業でした。
小学校を建設中のある日の出来事です。
病気になってしまった村の子どもが、もしかしたら亡くなってしまうのではないか、というぐらい苦しんでいる状況がありました。
私は、その子の親に伝えます。
「市内に子どもは無料で診てもらえる病院があるからすぐに連れていった方がいい」
そしてその子の親からの返事に、私は言葉を失います。
「バイクのガソリン代がないから連れて行くことができない」
市内までは多くみても10ドル(約1000円)あれば十分に往復できる距離。
10ドルというお金がないために自分の子どもが苦しんでいるのを見守ることしか出来ない状況、現実。
小学校が出来たら勉強できる
このことに目を輝かせていたその子は、生活の基盤が整っていないために通うことが叶わなくなるところでした。
そしてこの時に、私はこう強く感じたのです。
未来の可能性を広げるために学校は必要
それと同時に、今を生き抜くためには最低限の生活の基礎となる環境が整っている必要がある事を痛感しました。
生活の基礎がないために同じような悲しい状況が今のカンボジアでも起きています。
この問題を短期的、長期的にみてひとつの事例でも少なくするため、Kissoは3つを柱として活動します。
教育はカンボジアの未来の可能性を広げるために必要不可欠なもの。安心して学べる環境を整えるために現地の教育委員会と連携して必要な地域に学校を建設していきます。
また、学校建設など施設以外の教材なども少ないカンボジア。これは絵本作家さんと共同で絵本の製作配布を行ったり、日本の学校と連携し、必要備品の提供などをおこなっています。
学校建設のスポンサーになっていただける企業様、団体様、個人の方は下記をご参考にしていただけますと幸いです。
学校建設>>
農村地域で以下を中心とした新たな産業作り。
カンボジアの農村地域では、90%以上の人たちが農業(主にお米作り)に従事しています。
しかし、農業で一年間暮らしていける家族は少なく、多くの親たちは生活のために市内や隣国タイへ出稼ぎに行きます。お金が稼げなければ栄養のある食事を取ることも、病気になったときに薬を得ることもできません。
そこでKissoは、新たな産業を起こします。まずはトロペアントム村にある素材を活かした「竹」や「植物」を使い、生活に必要なお金を稼いでいける環境を作っていきます。
日本で全国的に広がっている竹あかりの文化をカンボジアで伝えます。
そして、カンボジア全土で伝統文化としての広がり、仕事としての伝わりを目指します。まずは、竹あかりナイトなど各種イベントをおこなっていきます。
伝統文化には人を感動させ、未来へ繋がる要素と力があります。
悲しい歴史が近い過去にあったカンボジア、その歴史の上に立つ今『平和』『鎮魂』『幸せ』を竹あかりに込めて灯りをともしています。
カンボジアの生活の基礎作りには「学ぶ」「働く」「伝える」の3本の柱が相互関係を持つ必要があるとKissoは考えています。
働ける環境は「現在」の生活の基盤を整え、
学べる環境は「未来」の可能性を広げ、
伝統文化は人を感動させ現代と未来を繋ぐ役割がある
Kissoは3本の柱を元に、カンボジアの人々が尊厳を持ち、生きていく上で必要な生活の基礎作りを行なえるよう活動していきます。
Kisso Schoolとは学べる環境、働ける環境、遊べる環境を一つの場所にギュッと詰め込み、そのすべてが自然なもので成り立つ学校です。小さな頃から様々な業種で働く大人の姿を近くで見る事で子ども達の選択肢は自然と広がり、大人も仕事に誇りを持てる。
そして子ども達は自分のやりたい事を授業としておこなう事が可能で、子ども達が生み出したものがまた新たな可能性を広げるという循環型スクールになります。
こちらはカンボジア初の取り組みとして現地教育委員会と連携をとりながら2022年開校に向けて進行中です。
私は、生活の基礎作りには上記の3本の柱が相互関係を持つ必要があると考えています。
働ける環境は「現在」の生活の基盤を整え、学べる環境は「未来」の可能性を広げ、伝統文化は人を感動させ現代と未来を繋ぐ役割があります。
Kissoは3本の柱を元に人が尊厳を持って生きていく上で必要な生活の基礎作りを行なっていきます。
しかしながら、私たちの力だけで出来る事は本当に限られています。
今の時代を生きる同じ仲間として関わり合い、共に動き、今生きられる命を繋ぎ、可能性の幅を広げ未来へバトンを繋いでいけたら嬉しいです^^